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董其昌(とう きしょう)

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独自の画論や書画で優れた業績を残した文人、董其昌。優れた書画を残しつつも政治家としては波乱万丈な人生を歩んできました。書画で名を馳せた董其昌の生い立ちや作品から、どのような人物だったのかを追っていきましょう。

董其昌の生い立ち

董其昌は、中国明の時代末期に活躍した文人です。特に書画で優れた業績を残しており、清朝の康熙帝(こうきてい)が董其昌の書を好んでいたことで有名です。

幼少期に高級官僚にして書家として有名だった莫如忠(ばくにょちゅう)の書生となります。13歳で科挙に合格するものの、書が稚拙であるとのことでトップにはなれませんでした。このことがきっかけで17歳から30年以上、書の研鑽に励みます。北宋の詩人である蘇軾(そしょく)・黄庭堅(こうていけん)らの書法感に感化されました。

董其昌が得意としていた山水画は郭忠恕(かくちゅうじょ)のダイナミックさを取り入れています。山水画は古人から学ぶことが多くありました。しかし、古人から学びつつも形式にとらわれず、作品は革新的であったそうです。

年が若いころから禅にも通じており、書の根底には禅味があるとされています。明の時代は広くのびのびとした精神を好む時代であったため、董其昌の書法は明の時代の民衆に好まれました。

科挙に合格した後は翰林院(かんりんいん)の庶吉士(しょきつし)や皇太子の教育係になるなど高級官僚の道を歩みます。しかし政争に巻き込まれ辞職するなど、政治においては波乱続きでした。もともと官僚の仕事に執着していたわけではありません。政務にあたっているときも故郷で多くを過ごし、詩書画をたしなむ生活を送っていました。

代表作

  • 戯鴻堂帖(ぎこうどうじょう)

晋の二王、王義之(おうぎし)、王徽之(おうきし)から元の趙子昂(ちょうすごう)までの書を鑑定して集めた全16巻の叢帖(そうじょう)です。

  • 行書崑山道中書(ぎょうしょこんざんどうちゅうしょ)

江蘇省の崑山に寄った際に、随筆的に書かれた書です。東晋の王述と王義之の故事などについて記されています。

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