中国美術 Art of Chinese
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中国の骨董品は偽物を疑おう

中国の骨董品は偽物だらけ?

中国の骨董品の中には、多くの偽物が紛れ込んでいるという話をきいたことありませんか?

中国では急激な経済成長によって富裕層が多く誕生し、その富裕層が骨董品を収集するようになっています。しかし一部の悪徳業者が骨董品の贋作を作れば富裕層に高値で売れると考え、骨董品の偽物を多く製作し販売しているのが現状。今では贋物製作が産業化すらしている状態で、中国全土で10万人以上にものぼる人々が骨董品の贋作に従事しており、さらに贋作の年間取引額は100億元(1200億円)以上にもなっていると報告されています。それらの背景から考えると、中国の骨董品のほとんどが偽物と言ってもいいほどの状態です。

たとえば最近中国の四川省成都市で「なんでも鑑定団」が行われました。しかし出品された9割が偽物であり、贋作の摘発大会のような状態に陥ったというニュースもあるほどです。

もちろん中国の骨董品が100%偽物とは言えません。ただ贋作の製作自体がビジネス化しており、それが横行している地域があるのも事実。河南省のある村では、特産品として贋作を製作していると言われています。

見分けがつかないものも多いって本当?

偽物なら粗悪品と思い込んでいませんか?自分なら見抜けると思っているなら大間違いです。残念ながら中国の偽物の中にはプロの鑑定士でも見分けがつかないほど、出来の良い作品もあります。

もちろん粗雑に製作された偽物もあり、そういったものはスグに偽物と見極めることができるでしょう。しかし材料が本物らしく、長年使用したような風合いを持っている作品でも贋作の可能性があります。たとえば陶器の場合、その時代に使用された釉薬を使用し作品を創り上げ、更にわざと土に埋めて数か月寝かせるなど、かなりの手間暇をかけて製作しているケースも多々あるので、見極めるのは非常に困難です。場合によっては出土品に見えるように、少し破損させてから流通させるようなこともしていると言われています。

鑑定書も偽物の場合も

骨董品の中には古い鑑定書が付いていることがあります。もちろん本物の鑑定書があれば高額に売買されるのが一般的ですが、鑑定書があるからと言って、100%信用するのは大変危険でしょう。

本来鑑定書は、鑑定士によって書かれた作品の価値を証明するものです。鑑定士の中には立派な鑑定士も多くおり、しっかりと作品の時代や作者などを見極めて鑑定書を書いてくれています。しかし一部の鑑定士の中には、お金目的に鑑定書を書くような悪徳なものもいるため、注意が必要です。贋作を製作する業者と手を組み、適当に鑑定書を書いている可能性もあります。購入をする際には鑑定書に書かれている番号と内容などを発行元に問い合わせてから、しっかり一致しているかどうかを確認してからの方がいいでしょう。

また骨董品の鑑定書には、骨董品を収める箱に直接書かれた鑑定書である「箱書き」というものも存在します。これもすべて本物とは言い切れません。たとえば箱と本物の骨董品を分け、贋作に本物の箱書きを収め、本物の骨董品に似たような箱書きを書き収めて販売すれば、どれが本物なのか分かりにくくなります。実際、箱書きされた箱だけを販売しているような業者もおり、贋作を製作する悪徳業者の手に渡っている現実もあるようです。

つまり鑑定書や箱書きがあるからと言って信用するのは止めるようにしましょう。また鑑定書があるから大丈夫と強く言うような業者は、少し怪しんだ方が良いかもしれません。

偽物の可能性が高い物

では、どのような骨董品が偽物の可能性が高いのでしょうか?偽物の可能性が高い骨董品について紹介します。

工業製品っぽさを感じる骨董品

骨董品は基本的に手作業で作られており、その時代で特有の味わいがあるのが魅力と言えるでしょう。しかし多くの偽物を流通させるためには手作業のような手間をかけることが面倒と感じている悪徳業者も多くいます。そのため工場で製作されている偽物も流通しているのが現状です。

掛軸の場合、一番わかりやすいのがプリントされた偽物です。プリントの偽物であれば、ちょっとした知識があれば、素人でも見抜くことが出来るはず。たとえば本物と異なり、墨のニオイや和紙の香りが全くしませんし、触った感じも平面がツルツルになっています。もし本物であれば墨で絵を描いているため、墨のニオイがして当然です。さらに触った感じがデコボコしているなどの特長もあります。

また漆器や茶道具などの陶器などだと、本物の場合、人間の手によってつくられているため曲線や歪みもあります。基本的にはそれら歪みは味として扱われ、芸術的な価値を支える大事な一部のはず。しかし歪みが全くなく、直線的な陶器の場合、工場で作られた偽物の可能性が高いでしょう。

そもそもありえないもの

偽物の中には時代背景に全くあっていない・そもそも作られていないような品物もあります。当然ながら時代にそぐわないものに本物の可能性はゼロです。たとえば硬化の場合、西太后は還暦記念の銀貨しか作られていないため、古希記念の銀貨は100%偽物と言えるでしょう。

書画などでも作成した年代に対して文化や様式が全く異なるものであれば、もちろん贋作です。

しかし、時代背景に合っているかどうかを見極めることは、非常に知識が豊富でなければ難しいもの。多くの資料を読破し、さらに文化に精通した人でなければ偽物と断定することはできません。少しでも怪しいと感じた場合には、一度精通している鑑定士に査定を依頼するのがおすすめです。

贋作でも高価な値段になるケースも

非常に稀ではありますが、贋作とわかっていながら高額で売買されているケースもあります。そのため贋作だから価値がないと思うのは間違いと言えるでしょう。

高額に売買されるケースとしてよくあるのが、素材そのものが貴重な場合です。たとえば本物の象牙を使用した偽物は、象牙に希少性があるためその時点で価値がかなり高くなります。また作品としての完成度が高く、美術的価値があると認められたものであれば高額な査定額が付くことがあるでしょう。

骨董品はプロに任せるのが一番

中国の美術品や骨董品は非常に人気が高い品物です。だからこそ贋作も多いということを知っておきましょう。また贋作を製作する技術も高まっているため、本物と見極めることは素人では非常に難しいです。そのため骨董品は一度プロの目を持った鑑定士に査定を依頼してください。プロの目で、しっかり骨董品の価値をチェックしてもらいましょう。

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