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こちらのページでは、13世紀後半に活躍したといわれる画家・顔輝(がんき)について紹介しています。どのような人物であったのか、またどのような作品が残されているのかといった点をまとめました。興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
顔輝(がんき)は、宋末元初の13世紀後半に活躍した画家であり、西省盧陵出身ともいわれています。道教や仏教関係の人物を描いた「道釈人物画」に優れていたことで知られており、のちの日本の絵師にも大きな影響を与えています。代表作のひとつとされている「蝦蟇・鉄拐図(がま・てっかいず)」は京都知恩寺に伝存する作品です。
また「蝦蟇鉄拐図」も顔輝の代表作といわれている作品ですが、日本でも明兆など多くの画家がその模写を試みているという記録が残っており、遅くとも室町時代の中期には顔輝の作品が日本にもたらされていたとされています。
怪奇な主題を強調するような、変形した顔の輪郭や大胆にうねる衣紋などが描かれている点が印象的であり、この絵からは宗画の特徴である写実的な表現とは異なる造形感覚が窺えると評価されています。生没年未詳。
仙人・李鉄拐(りてっかい)と蝦蟇仙人・劉海蟾(りゅうかいせん)が斜め向きになって岩の上に座っています。李鉄拐は鉄の杖を胸元に立てかけていますが、魂を噴き出していることで元の体は抜け殻になっています。また劉海蟾は桃を持っており、肩には大きな白蟾を載せている姿を描いています。ちなみに、桃は不老長寿を示しています。(各)縦161.3cm×横79.7cmの作品であり、重要文化財に指定されています。
顔をほころばせて笑う寒山(かんざん)と拾得(じっとく)の姿を生々しく描いている点が特徴の作品です。元時代の顔輝派に特有とされるアクの強い怪異さがみられる点も特徴のひとつ。全国各地にある日本の寒山拾得図の源流ともいわれており、名品とされている作品です。各127.6cm×41.8cmの作品です。こちらも重要文化財に指定されています。
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