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こちらのページでは、嶺南画派の画家として知られる関山月についてご紹介しています。どのような生い立ちだったのかという点に加えて、代表的な作品についても紹介していますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
現代中国を代表する画家として知られる関山月は、1912年に中国関東省に生まれました。教師を育成する学校であった広州市師範学校に進み、そこでは絵画を専攻しました。1935年に広州市師範学校を卒業していますが、その後は画家である高剣父にのもとで絵画について学んでいます。ちなみに、高剣父は嶺南画派の創始者といわれている人物です。
関山月は、ここで伝統的な中国画について学んでおり、「没骨」の技法も身につけました。この没骨とは、惲寿平が発展させ、高剣父がよみがえらせた技法です。このようにして関山月は中国画の伝統を学び、自分自身の感性を盛り込むことによって作品を完成させ、展覧会で話題となっています。
その後、関山月は広州市立芸術専門学校にて働きながらも画家として活動を続けました。その中では、国内をめぐって写生を行うことも。特に1941年からは、西北・西南部において少数民族の暮らしを背景とした風景に魅了されたことから、この場所において多数の写生を行い、その後の作品に生かしています。その後は、全国文学芸術界聯合会委員、中国美術家協会広東分会副主席を務めることによって、中国芸術の発展のために取り組みました。2000年没。
「緑色長城」は、1974年に描かれた大作となっていますが、この時期は関山月の画家人生の全盛期であったといわれておち、こちらの作品では海岸線の風景が描かれました。この海岸線は緑化政策により木が植えられた場所となっていますが、その風景について西洋絵画を思わせる構図で描いている点が特徴。没骨の技法を使って描かれた、繊細な作品となっている点が特徴といえるでしょう。
没骨を利用して中国北部の風景を描いた作品であり、中国の広東省にある関山月美術館が所蔵しています。こちらの作品は、嶺南画のタッチが用いられている点が特徴。放牧民の姿やそびえ立つ山々、たなびく雲などが描かれている作品となっています。
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