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唐寅(とういん)

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こちらのページでは、中国明代に活躍した書画家・唐寅(とういん)について紹介しています。どのような人物であったのか、またどのような作品があるのかといった点をまとめました。当院に興味のある方、また中国美術に興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

中国明代に活躍した書画家であり、独自の画風を形成

唐寅(とういん)は、1470年に蘇州府呉県で生まれた、中国明代に活躍したことで知られている文人です。幼い頃から利発であったことから教育を受け、1498年に29歳で受けた郷試では主席となったにも関わらず、1499年に受けた科挙試験では不正を疑われて投獄されたことから受験の資格を失い士官の道を断念しています。その後は蘇州に居を構え、36歳の時に「桃花庵」の建造に取り掛かり、数年の歳月をかけて完成。そこで著名な文人画家と交流を持ちながら、詩文書画の創作を行っていました。

そのような生活の中で、身内の死や南昌寧王の反乱に連座して嫌疑をかけられるなどさまざまな不幸が続いたことから、人生の無常・有為転変を感じた唐寅は仏教に帰依し、「六如居士」と号するようになりました。このように、仏門に入り病に倒れるまで、経済的には貧困だったとされているものの何事にもとらわれず、自由に生きたといわれている人物です。

唐寅は書画を得意としており、祝允明や文徴明、徐禎卿と並んで「呉中の四才子」と呼ばれたことも。また、唐寅は少年時代に周臣(字は舜卿、号は東村)に画を学ぶことによって力強く奇抜で激しい画風スタイルを会得したとされていますが、その後李成など数多くの伝統名画家を幅広く研究し、吸収することによって段々と独自の画風を形成し、特に山水画や女図美人画に才能を発揮したといわれています。

唐寅は1524年に亡くなっていますが、この年にも作品を残しています。その作品はおよそ7メートルもの長巻に自作の七言律詩21首を録した大作であり、活力の強さが感じられる作品であるといわれています。

代表作

  • 騎驢帰思図

1500年頃に制作されたといわれる作品で、77.7cm×37.5cm。上海博物館に所蔵(詳細不明)。

  • 燈宵閨話図

1499年頃に制作されたもので、台北故宮博物院所蔵の作品です(詳細不明)。

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