やさしく解説!みんなの中国美術入門
sponsored by 本郷美術骨董館
中国美術 Art of Chinese 中国美術 Art of Chinese
中国美術を学びたい人のための入門

これから中国美術について知っていきたい人から、趣味にしたい人まで。中国美術を学びたい人のためのサイトです。
時代、ジャンル、中国美術を極めたい人向けの記事を豊富に用意しております。あなたが中国美術に触れる際の、お役に立てる入門書となりますように。

みんなの中国美術入門 » 中国の美術を極めたい人のコラム » 「高品質を維持するため」中国美術のおすすめ保管方法

「高品質を維持するため」中国美術のおすすめ保管方法

このサイトは本郷美術骨董館をスポンサーとして、Zenken株式会社が運営しています。

注意したいのは「湿気」と「紫外線」

中国美術を含め、多くの芸術品の保管には、湿気をこもらせない様に湿度の管理に注意しなければなりません。湿度が高いと腐食を進行させる原因となりえます。彫刻や像の場合には、木製のものは吸湿してしまうことでカビを発生させ、金属製品でも酸化して黒ずむこともあるので、仕上げ面の傷みにつながりかねません。

また、湿度が一定になっていないと、仕上げ面の色が剥がれ落ちることもあり、形状が収縮したり膨張したりすることがあります。美術館や博物館では、空調設備により湿度が一定になっているため、保管状態が安定しています。こうした施設のようにしっかりと湿気・湿度対策ができなくても、安定した状態を保つことが大切です。

さらに、品質の保持を考えた美術品の保管には、紫外線も大敵です。インテリアのアクセントとしていつでも眺められるようにと思っても、直射日光が当たるような場所だと、紫外線にさらされ、仕上げの色や製品の素材にひび割れなどの損傷が発生してしまうことがあります。

価値を下げないための正しい保管方法

一般的な美術品の保管方法として、インテリアとして飾らない場合には、湿気をこもらせない桐箱などでの保管が多いかもしれません。しかし、材質や仕上げが異なれば、保管方法も異なってきます。数十年から数百年に及ぶ歴史のある中国美術の保管は、湿気や紫外線に注意しながら、美術品に合わせた保管方法を活用しましょう。

陶器や磁器

陶器や磁器の美術品は、壷や器を重ねて保管しないように注意しましょう。金銀彩や上絵彩などの汚れは、乾いたやわらかい布で吹き上げ、壷や器を傷つけないようにすることがポイントです。塗装や金箔が削れてしまったり、剥がれてしまったりすることを防げるでしょう。

「木材」の美術品

伝統的な技術を活かして作られる「銘木」や「黒檀」を利用した彫刻などの美術品は、高級素材なだけに保管方法も工夫が必要です。木材の膨張を防ぐため湿度や温度変化による乾燥に注意した場所に設置しましょう。暖房器具の付近での配置に注意し、汚れ落としには専用の薬剤で磨くことが品質を維持するよい方法になります。

像や金属製の美術品

像や金属製の美術品であっても、湿度の高い場所や紫外線の影響を受けやすい場所を避けることが大切です。湿度に触れてしまった後、紫外線や乾燥の劣化が、早く進んでしまうことがあります。小さな像などであれば、しっかりと乾いている筆などでほこりを払うだけでも、美しい状態を保つことが可能です。黒ずみなどが気になる場合は、材質に合わせた専用クリームを使ったケア方法を採用しましょう。

破損でも応急処置はNG!運搬方法は専門業者がおすすめ

毎日のお手入れだけでなく、引っ越しや運搬などの場合は、美術品の移動にも注意を払うことが大切です。とくに、長距離や屋外での移動の場合には、「美術品の配送を専門にしている運送業者」をチェックしてみましょう。温度や湿度にも細心の注意を払い、集荷の段階から美術品の価値に合わせた配送が選べます。美術品が破損した場合でも、応急処置として接着剤などを使用すると変色のもとになるので、専門店での修理がおすすめです。

ページの先頭へ