中国美術 Art of Chinese
中国美術を学びたい人のための入門書

これから中国美術について知っていきたい人から、趣味にしたい人まで。中国美術を学びたい人のためのサイトです。
時代、ジャンル、中国美術を極めたい人向けの記事と、豊富に用意しております。あなたが中国美術に触れる際の、お役に立てる入門書となりますように。

みんなの中国美術入門書 » 中国の美術を極めたい人のコラム » 書画・絵画に印が押されている理由

書画・絵画に印が押されている理由

中国の書画の掛け軸には、何故印が押されているのでしょうか?

落款の意味とは

書画家が作品を手がけた際に、制作日時(いつ)や作者名(だれが)や詩文(どこでどんな目的のために)を書きつけることがあります。では、それはどんな意味があるのでしょうか。

「この作品は私が手がけましたよ」という意味だけでなく、その作品が完成品であること、正式に自分が手がけたという責任を表す…という、意外と深い意味があるのです。

美術品における落款の役割

先に説明したとおり、落款には「この作品が完成品であること」「この作品は正式に自分が手がけた」という意味があります。

しかし、美術品の落款には、少し違った役割が持たせられます。

それは、落款自体が芸術作品であること。芸術性が高い作品に、美しい印影の落款があるだけで、より作品としての価値が高まり、仮に貧弱な落款になると、作品の価値が損なわれてしまいます。

つまり落款によって、作品の芸術性が左右されるのです。

人によっては落款にこだわりを持つ作家もおり、作品によって押し方を変えたりすることもあるそう。

傍から見たら、どんな違いがあるのかは、想像でしかできませんが、作家にとってはとても意味のある行為で、重要な印(しるし)と言えます。

「自分の所有物である」という印

もう1つ落款には意味が含まれています。それは、「これは自分のものである」という象徴があります。

たまに、美術品を紹介する番組で、やたらと印が押されている作品を見たことはありませんか?

あれは、「自分の所有物である」という意味で押されており、作品の持ち主が印の数だけ変わっていったことがわかります。

何気なく掛け軸や美術品に存在する落款ですが、単なる判子ではありません。

作品に落款がある場合は、作品だけでなく、落款そのものをよく見てみると良いでしょう。

その落款にはどのような意味があるのか。

それを考えただけでも、形や色、作品全体を見た時の落款の印象が随分と違ってくると思います。

ページの先頭へ