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黎雄才(1910-2001)は、中国広東省出身の嶺南画派を代表する画家です。広州の高剣父に師事し、1932年には高剣父の援助で日本に留学し、東京美術学校で日本画を学びました。帰国後は、伝統的な中国画に日本画や西洋画の技法を取り入れた独自の画風を確立しました。特に山水画を得意とし、力強い筆遣いと焦墨を駆使した表現が特徴で、「黎家山水」として知られています。その作風は、写生を重視した壮大で雄渾な景色を描き出し、代表作には巨大な長巻画『武漢防汛図巻』などがあります。彼は画家であると同時に教育者でもあり、広州美術学院で教授を務め、後進の育成に尽力しました。
1910年に中国広東省肇慶市に生まれ、幼い頃から絵画に親しんでいました。16歳で高剣父に師事し、高剣父が主宰する「春睡画院」で学び、その後日本へ留学、東京美術学校で日本画を専攻しました。1935年に帰国した後は、各地の美術学校で教鞭を執り、教育者としても活躍しました。特に40年代には、中国各地を旅して写生を行い、その経験が後の雄渾な画風を確立する上で大きく影響しました。
1956年に制作された、長さ10メートルを超える巨大な長巻画です。1954年の武漢で起きた大洪水の際、住民が協力して堤防を守る様子を描いています。力強い筆遣いと焦墨を駆使した、黎雄才の雄渾な画風が際立つ作品です。
黎雄才が日本留学中の1932年に制作された作品で、ベルギー国際博覧会で金賞を受賞しました。初期の作風で、日本画の影響が見られる柔らかな筆致と、雨の日の山林の幽玄な雰囲気が特徴です。
雪景色を描いた山水画です。黎雄才が得意とした雪景色の作品の中でも特に評価が高く、静けさと清澄な空気が漂う独特な世界観が表現されています。
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