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北京市西城区に生まれ、高校時代より優れた絵の才能を発揮し続けた崔如琢(さいじょたく)。小学校で美術教師を務めながら書道や絵画などを学び、美術界から注目される存在になりました。
現代中国水墨画家最高峰とも呼ばれる崔如琢について紹介します。
1944年北京市西城区に生まれた崔如琢は、北京芸術学院付属高等学校に入学しますが、中央美術学院付属高等学校に転校します。そこで絵の才能を発揮し、中国画の科目代表に選出されました。
高校卒業後は、北京市内の小学校で美術教師を務めながら、書道や絵画などを学びます。
やがて人民大会堂に巨大画を納めたことで美術界より注目を浴び、中央工芸美術学院で教師となります。
1981年にはアメリカに移住し、ニューヨーク・リンカーン芸術センターで公演も行っています。
翌年、国際美術展覧会「ピエンナーレ」に参加し、中国画家としては唯一の入選をはたします。1989年には中国画界で初となる台湾歴史博物館での個展を開催、2004年に世界華人書画家/収蔵家連合会名誉会長に就任しました。
クリスティーズやサザビーズのオークションで作品が売れ続け、2010年に中国全土で開催された「崔如琢書画個展」で全国にその名を広めました。
画面一杯に雄大に広がる雪山に、春が訪れる様子が表現されています。壮大な中に緻密さがあり、崔如琢の魅力となっています。
水墨画らしい縦に長い構図を使い、ダイナミックに描かれた蓮の花が美しい作品です。崔如琢の作品は、筆だけでなく指や手の甲、てのひらなどを使って描かれていて、独特な味わいのある新境地を開拓しています。
薄墨の空に、細く雨が降る様子が描かれ、鮮やかな桃の花の色が際立ちます。雨の表現が繊細で崔如琢の自由な手法がいきいきと作品に宿っています。
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