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ヨーロッパで西洋美術を学んだ後、中国伝統の水墨画を独自のスタイルに昇華した呉作人(ごさくじん)。20世紀の中国美術界を代表する画家のひとりです。
デッサン力に裏打ちされた墨の濃淡と、生命力を感じさせる躍動的な筆致で描かれた動物モチーフの作品は、親しみやすさと芸術性を兼ね備え、根強い支持を集めています。
国立中央大学での講師や中国美術家協会の主席などを歴任しており、その足跡は現代中国美術界の発展において大きく貢献しています。
中国江蘇省で生まれ、上海芸術大学などで絵画を勉強しました。その後1930年よりフランスとベルギーに留学。パリ美術学校やブリュッセル王立美術学院などで油絵や彫刻を学ぶなど海外の技術を習得しました。ベルギーでは油絵コンクールで金賞を受賞(※)しています。
帰国後は主に油絵を中心に描いていましたが、チベット高原などで写生旅行を行ったことで中国の伝統美に目覚め、1950年頃から本格的に中国画を描くようになりました。伝統的な水墨画に西洋の色彩や明暗の表現を取り入れた独自の作風を確立。墨の濃淡で表現したパンダや金魚、ラクダ、ヤクなどの動物をモチーフとした作品は高い評価を得ています。
好物の笹を手にしているパンダたちの姿を描いた作品。愛嬌のあるパンダをあたたかみのある筆致と水墨の濃淡で表現され、写実技術も高く広く親しまれています。構図も様々で、1頭だけ、親子パンダなど幅広いバリエーションがあります。パンダを描いた作品は呉作人の作品の中でも人気を誇っており、代名詞ともいえるシリーズとなっています。
チベットの広大な草原でヤクを放牧する様子を描いています。呉作人が実際にチベットでフィールドワークをした経験が反映されており、ヤクの力強さ、果てしなく広がる平原が水墨のタッチで表現されています。この他、ヤクやラクダの群れ、チベットの踊り子をモチーフとしたものもあります。
監修本郷美術骨董館

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