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こちらのページでは、国際的にも非常に人気の高い画家、徐希をご紹介します。徐希は伝統的な中国画が持つ様式にこだわりつつも、西洋画の要素を加えた作品を多く発表。国際的にも数々の賞を受賞するなど、非常に高く評価されており、「湖上晨曲」や「江南喜雨図」など代表作のほか、さまざまな作品を描きました。
こちらの記事では、徐希とはどのような人物だったのか、またどのような作品を描いた画家だったのかなどをご紹介していきます。
1940年に中国浙江省に生まれた徐希は、20世紀後半から21世紀にかけて活躍した画家として知られています。中国において優れた文化人や芸術家に与えられる「国家一級美術師」の称号を得た人物でもあります。
もともと絵画を得意としていたことから美術方面を進路として選んだ徐希は、はじめは版画を専攻し、その後伝統的な中国画や水墨画も学ぶようになりました。さらに、西洋絵画の研究にも没頭していますが、この頃の経験はのちに徐希の作品にも活かされるようになったといわれています。
徐希の作品は1980年代以降に表舞台に登場するようになり、さまざまな作品が国際的な絵画展で高い評価を得るようになっていきました。オリエンタリズムと西洋の絵画が融合している徐希の作品ですが、1982年の国際絵画賞で「湖上晨曲」が大賞を受賞、そして1985年には「江南喜雨図」が日本で3位に輝いています。ちなみに、その年には日本で個展を開催しています。
その後、スウェーデンの展覧会でも受賞。世界的にその名をさらに広め、世界各国で個展を開くようになりました。2000年以降にはスケッチ旅行を積極的に行い、数々の作品集を出版しています。
こちらの作品は、日本で行われた美術展にて3位を獲得した作品として知られています。作品の舞台は、豊かな水源を誇る江南の「水郷」。雨の日の情景を作品化したもので、使用している色は少ないものの、雨で濡れた路面の輝きや人々の軽やかな足取りなどが美しく描かれている点が特徴といえます。
徐希の代表作として、国際的にも高く評価されている作品です。葦越しの朝の湖の風景が描かれていますが、明るい日の光が湖面に揺らぎ、爽やかな風が吹き抜ける、朝の風景が感じ取れる作品となっています。
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