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黄冑(こうちゅう)

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1925年~1997年(享年72歳)に活躍した画家。河南省出身で現代人物画の最高峰の一人といわれており、中国美術家協会常務理事を務めました。

幼いころから画に親しんでいて、独特の感性をもち、水墨での動物画は有名です。多くの評価を得ている作品の中でも「驢馬」は生き生きとし、力強く、色彩も豊かなものとして高く評価され残っています。その他多くの優秀な作品を制作しています。

黄冑の画の大きな特徴として、筆墨を自由自在に操り、筆を素早く動かすことによって描く手法を得意としていて、辺境の地域を舞台にした豪放な作風は有名な作品の一つです。ここでは黄冑の特徴と、代表される作品を紹介していきます。

「水墨画の巨匠」黄冑の特徴

黄冑は、現代中国における水墨画の巨匠といわれている画家です。黄冑の「掛け軸」は高価買取対象で有名になっています。中でも、「群驢」や「飛雪迎春」は本人の作品と確認できた場合には、100万円以上の値がつきます。

近代中国の画家ひとりで、河北省蠡県の人です。小さいころから画に親しんでいて、12歳より独学で画家を学び、14歳で師と出会い本格的に学び始めます。日中戦争後は疎開先の陝西省から家族と共に西安に移り、呉昌碩の門人趙雲壑に認められ入門することになります。その後、人民解放軍として、蘭州や新疆の軍区で少数民族の写生に取り組みます。

新中国建設後には、様々な展覧会に作品を出品し多くの賞を獲得していきます。辺境の地域を舞台にした豪放な画は有名な作品のひとつで、驢馬や駱駝などのモチーフにしたものを得意としています。その他の作品では、人物画や動物や風俗画などを絵筆で表しています。独特な筆使いはひと筆書きかのような手法で、動物の息吹などを表現し生きているかのように描いています。

天才的な写生力として国内外で高い評価を得ている画家です。

代表作

  • 放牧図:(1950年)
  • 1950年前後の作品でウイグル自治区での活動時期のものです。

  • 百驢図:(1978年)
  • 1978年に描かれ、ロバをテーマとしています。得意の筆を使った臨場感のある画で、黄冑の集大成ともいえる作品になります。長大な画幅の中で、ロバの100通りの姿を描いています。ロバの細かい部分まで描かれていて、生き生きとした息吹を表現している代表的な作品でもあります。

  • 聴琴図:不明
  • 黄冑は中国大陸の西北部、新疆ウイグル自治区の暮らしぶりに憧れを抱いていて、何度も足を運んではこの地の暮らしを描き続けていました。そんな作品のひとつで、鮮やかな衣服と女性たちと琴の音色の聞こえる穏やかで平和な風景を、得意とする独特の筆つかいで描いています。

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